Basic Modeling Procedure

業務を可視化しようとしたとき、どこから書き始めていいか、何処から手を付ければいいか迷いませんか。業務を可視化しようと業務フローを描いたことのある人ならこう思ったことはありませんか?「業務を知っているからといって、業務フローは簡単に書けないもの」だと。
私は、「たかが業務フロー、されど業務フロー」と思っています。目的を持って業務フローを描くのに、その業務フローが的確でなかったら、その先の目的到達はスタート時点で間違ってしまうことになります。私は、以下の手順を必ず守っています。
もちろん、自己流ではありません。What's BPM ?でも紹介しましたアウグスト・ヴィルヘルム シェアー博士の提唱するARISメソッドを基本に、私の実践経験の中で、導き出した手順です。

概念・概要・基礎知識

1:手順とモデル図

手順1 事業を捉える:成果の規模・範囲を決めるために必要不可欠。 事業構造図
手順2 目標を捉える:業務フローの記述範囲・細かさを判断するために必要不可欠。 目標図
手順3 対象となる取引関係の大枠を捉える:社外との関係(商流)を漏れなく捉えるために必要不可欠。 取引関係図
手順4 (取引関係図上の)プロセスチェーンを捉える:(伝票、証憑/データ/物/お金といった)
物理的な入出力媒体が繋がる先となる業務プロセスを漏れなく捉えるために、必要不可欠。
プロセスチェーン図
手順5 業務プロセスの内容と課題を捉える:目標達成を阻害する要因や事象を捉えるために必要不可欠。 業務フロー図

2:モデル図の表記に用いるシンボル

3:モデリングと問題解決(目標達成)の基本的進め方

1項に示した手順で各図を作成(モデリング)しながら、以下のStepを繰り返して、問題解決に導きます。

手順1 企業が目指す目的・目標(指標値)・成果と取り巻く環境・背景の確認。
手順2 Quick Win※を基本にスコーピングする。 ※Quick Winとは、ITIL®が推奨する「短期間で確実な効果回収を実現する企業活動のこと」
手順3 業務の流れを「商流・物流・お金の流れ」と共に俯瞰し、目標達成を阻害するボトルネックを捉える。
手順4 ボトルネックを発生させる原因を掘り起こす。
手順5 (誰もが納得する)解決方針を導く。

4:ある製造会社の3工場をモデリングした時の実績

作成したモデル図数と作成日数                 
作成したモデル図サンプル1サンプル2
効果実績・従来手順との比較
ボトルネックの可視化例

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